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「晩上好(ワンシャンハオ)、叫子さま。今日も涼しげな出で立ちですわね。狼どもの闊歩する六本木交差点の路上でお待たせするのは申し訳ないとダッシュで来まちた~。でもでもぉ、ミッドタウンを地下から来たら、潜って潜って、やっぱりプチ遅刻……。ガッデム&対不起(トイブチ)ですの~~(>_<)」
「ノープロブレムですわよ、よ~こりん様。私もいま来たばかりですのん♪ 今日の目的地の『鬼石(おにし)』は“隠れ家”がコンセプトということなので、すぐに見つかるといいのですけれど……」
「あ”、あそこに何やら、地図らしき紙片を広げてお店探しをしているジェントルマンが居ますわっ。もしかして、彼らも行き先一緒かも……」
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「きゃー、ビンゴでしたわね、よ~こりん様!」 |
ピンヒールの靴音を鳴らしながら、二人連れの紳士の後ろを着いていくこと3分ほどで、ひっそりとした明かりの漏れる石造りの店構えと路上に並ぶフラワースタンドが……。
中へ入ると、本日はプレス会のためウェルカムドリンクの用意が。
お好きなものをどうぞということで……遠慮なくっ。
「暑いから、私はもちろんシャンパン!」
「私もいただこうかしら♪」
「あら、お珍しい! 叫子さまは、お酒は苦手だったのではっ」
「ん~、今日はお暑うございますし、よ~こりん様が、いつも美味しそうに召し上がるものですから、私もいただいてみたくって……」
黄金の液体が注がれたフルートグラスを手に持ち、二階席へ。
「モダン&シックな店内ですわね、叫子さま」
「3階はカラオケルームだそうですわよ。今度、お姉様もお連れしませんと♪」
「狂子さまの持ち歌は何かしら……」
「夏木マリさまがお好きでございますわ」
「おおう、『絹の靴下』ですわね……せくすぃ」
「お姉様ったら、素敵なんですの。フィンガーアクションまで、なりきっていらっしゃいます。サッチーさまもフェイバリット・ナンバーですわよ!」
「サッチーって、まさか野村沙○代さま……」
「ノンノン、よ~こりん様! 演歌界のシャイニングスター、あのお方でございますわ!」
「わかりましたわ、ゴージャス・小林幸子さまね!」
「お姉さまの脳内イメージではサッチーさまと同じ舞台衣装を身にまとっていて、サビを熱唱する時にご自分もイリュージョンなされるそうなの。トレーニングの結果、背中から自由自在にレーザー光線を出せるようになったそうでございますの!」
「カラオケをお歌いになる時でも常にイメージ・トレーニングを欠かさない、狂子さまの高いマインドには頭が下がりますっ。見習わねば~~」
――お飲み物のお代わりは何になさいますか?
「またシャンパンでもよろしい? もじもじ……」
「よ~こりん様は本当にシャンパンがお好きねえ~」
「この泡沫感がまたいいのですわよ。バブル・カム・アゲイン!」
――当店のシャンパンはTAITTINGE(テタンジェ)です。和食には、このくらいの辛口でないと合いません。モエですと甘くてあまりそぐわないですね。
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「きゃ~ん、お肉の旨みが噛むたびに口の中に溢れますわっ(>▽<)」 「この金目鯛のさっと煮の甘味、ワタクシのお好きなテイストですわよっ。ロゼ色のため息がこぼれますわね!」 「BIGな蒸し岩ガキちゃんは、一瞬で喉奥に滑り込んでしまいまちた。お、おかわり~~!」 「あーん、ワタクシも!!」 |
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「ね、よ~こりん様。もうせんにワタクシね、弁才天女様の生まれ変わりと言われたことがあると申していたじゃない?」
「覚えてますわ。羽衣をまとって、空を飛んでいらっしゃるのよね。琵琶を弾き楽しい事が大好きで、虹と共に現れる神様」
「最近ね、脳内イメージがパワーアップしているんですの♪」
「それは、ど、どんな……」
「弁才天女の透き通った黄色い羽衣にね、一緒にお札がヒラヒラと舞っているのよ。オフコース英世じゃなくってよ。諭吉くんでいらっしゃいますわよ。」
「ん、んまあーー、それは神々しい。拝んでよろしい? イメージ・トレーニングって大切だと思いますわ。私、先日ね、願いが叶いやすいといわれている新月の日に、パワーストーンのワークショップを受けましたの」
「あらまぁエキサイティング!」
「でね、参加したみなさんで瞑想のお時間になりましたのよ。手に水晶を持って、先生の言葉のままにイメージを思い浮かべるんですの。でね、天使と、胸に薔薇の花が咲いている様子と、月の光をイメージするよう言われまして……」
「イエース♪」
「終わりましたら『さあ、今思い浮かべたイメージを、みなさん、それぞれお話してください』って。『え“、言うの!?』って、最初はちょっと恥ずかしかったのですがっ、みなさんのイメージがね、すごく興味深かったの」
「どんなイメージだったのかしらん!」
「蕾だったり、咲かなかったり、月の光が雲で遮られてたりね。ああ、その方の現在の悩みや精神状態が現れるんだなーって」
「よ~こりん様はどんなイメージでしたの?」
「私はねえ、ピンクのチュチュを着た子供の天使が、蠅のようにブンブン飛び回っていたの。あと、サーモンピンクの大輪の薔薇が、つぎからつぎと、花びらを咲き乱れさせている感じ。そこに、円柱のような月の光がどどどーんと……」
「うふふふふふふ、豪快ですのね、よーこりん様!!」
「ちょっと騒々しいかも……。先生からは『貴女は心配ないわ』みたいに仰っていただきましたけどー。天使はまだ産まれたばかりみたい。私は以前はツノと尻尾が生えておりましたから、ホホホホ……」
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| 「鯛ご飯がほっくり~~^^」 「ハーブティのゼリーがつるんとお口に爽やかブリーズ。ベストチョイスですわ♪」 |
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「あーん、いい気分♪ よ~こりん様、今日はふたりでシャンパンをボトル1.5本分くらいは飲んだんじゃなくって?」
「シャンパンの酔いってハッピーですわ~。ところで、この開店祝いのお花、私の故郷の札幌では、お客様が持っていってあげると、そのお店が商売繁盛するというジンクスがあるんですの。でも東京でそれをやると、顰蹙を買ってしまうことが多いのですわよね~」
「あら、それは素敵な習慣じゃあなくって? ワタクシ達も『鬼石』の繁盛のために、お裾分けを頂いて参りましょうよ♪」
「ほんとー? わーい!」
「よ~こりん様……花束作るほどは抜いちゃダメですわよ!」
「は~い、…って、叫子さま! 叫子さまの、立派な花束になってますけれどー。・゜(Y_Y)゜・。!」
「
炉端 日本料理 鬼石(おにし)」
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